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身内の不幸で仕事を休むことになり、『何日休めるんだろう』『職場に迷惑をかけないかな』と不安になっている方もいるのではないでしょうか。このたびは、心よりお悔やみ申し上げます。
結論から言うと、忌引き休暇の日数や対象は法律では決まっておらず、あなたの会社の就業規則で決まります。
この記事では、就業規則で確かめておきたいポイントと、休む時の連絡、復帰した日のあいさつまでを順番にお伝えします。
身内の不幸で仕事を休むのは、迷惑なことじゃない
身内の不幸で仕事を休むのは、多くの会社で想定されていることです。忌引き休暇という制度があるのは、その時間が必要だと会社も考えているからなんです。
辞書(デジタル大辞泉)では、忌引きを「近親者の死のため、勤めや学校を休んで喪に服すること。また、そのための休暇」と説明しています。
つまり、忌引きはもともと「休むこと」そのものを指す言葉です。遠慮して無理に出勤しようとしなくて大丈夫ですよ。
『でも、繁忙期だし、自分が抜けたら回らない…』と思う方も多いはずです。
その気持ちは自然です。ただ、葬儀の日程は待ってくれませんし、一度きりのお別れの時間でもあります。仕事の多くは周りに頼めるので、まずは休む前提で動いてみてください。
仕事と身内の不幸、どちらを優先するか迷った時
仕事と身内の不幸が重なった時、どちらを優先するかで悩む声はよく聞かれます。
迷った時は、「代わりがきくかどうか」で考えてみてください。仕事の多くは誰かに引き継げますが、葬儀への参列や家族の手伝いは、あなたにしかできないことです。
| 迷っていること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 締め切りが近い仕事がある | 状況を伝えて、上司に引き継ぎ先を決めてもらう |
| 入社したばかりで休みにくい | 入社直後でも事情は同じ。早めに相談すれば調整してもらえることが多い |
| 自分しか分からない作業がある | 手順や資料の場所をメモにして渡す |
| 取引先との約束がある | 上司に相談のうえ、日程の変更をお願いする |
忌引き休暇は法律ではなく、会社の就業規則で決まる
ここが大事なところです。忌引き休暇は、法律で決まった休みではありません。
厚生労働省の「モデル就業規則」(令和7年12月版)は、慶弔休暇の条文の解説で、慶弔休暇は労働基準法上かならず定めなければならないものではなく、各事業場で必要な期間を具体的に定めるよう書いています。
モデル就業規則の第30条では、慶弔休暇の対象として「配偶者、子又は父母が死亡したとき」「兄弟姉妹、祖父母、配偶者の父母又は兄弟姉妹が死亡したとき」が挙げられています。ただし日数は空欄になっていて、会社ごとに決める形です。
つまり、日数も、対象になる親族も、休みの間にお給料が出るかどうかも、会社によって違うということです。
だからこそ、まずは自分の会社の就業規則を開いてみてください。
就業規則で確かめたい5つのこと
就業規則のどこを見ればいいのか分からない、という方も多いですよね。忌引きについて確かめたいのは、次の5つです。
- 対象になる親族(誰が亡くなった時に使えるか)
- 続柄ごとの日数(配偶者や父母と、祖父母やおじおばで違うか)
- 日数の数え方(土日や公休日を含むか、連続して取るか)
- 有給か無給か(休みの間のお給料の扱い)
- 申請の方法(誰に、いつまでに、どんな書類で出すか)

5つのうち、とくに見落としやすいのが「日数の数え方」と「有給か無給か」です。
モデル就業規則の第43条でも、休暇の間を無給にするか、通常の賃金を払うかは各事業場で決めて就業規則に定めるよう書かれています。同じ「忌引き3日」でも、会社によって中身が違うことがあるんです。
例えば、金曜に亡くなって週明けに葬儀をする場合を考えてみてください。土日を日数に含める会社だと、出勤日に使える忌引きは少なくなります。出勤日だけで数える会社なら、月曜からまるまる使えます。
どちらの数え方か分かると、足りない分を有給休暇で補うかどうかも決めやすくなりますよ。
就業規則が手元にない時の確かめ方
就業規則は、社内のポータルや共有フォルダ、人事の掲示などに置かれていることが多いです。
見つからない時や、読んでもよく分からない時は、人事や総務に聞いてみましょう。
「〇〇部の〇〇です。〇〇(続柄)が亡くなり、忌引き休暇を取りたいと考えています。何日取れるかと、申請に必要な書類を教えていただけますか」
パートやアルバイト、派遣で働いている場合は、正社員とは別の規則になっていることもあります。派遣の場合は、派遣先ではなく派遣元の担当者に確かめてみてください。
対象の親族に入っていない時は
祖父母やおじおば、いとこなど、少し離れた親族が亡くなった時は、会社の規則によっては忌引きの対象に入らないことがあります。
その場合でも、有給休暇を使って休むという方法があります。上司に事情を伝えて、どの休みで取るのがいいか相談してみてください。
どこまでの親族が「身内」に入るのかは、身内の不幸はどこまで?叔父・叔母や祖父母の場合で詳しくまとめています。
国家公務員の忌引き日数を、目安として見ておく
民間企業の忌引き日数には、法律の決まりがありません。そのため「ほかではどれくらい休むのか」の目安を知りたい方も多いですよね。
公的に日数が決まっている例として、国家公務員の忌引きがあります。人事院規則15-14の別表第二では、亡くなった親族ごとに次の日数が定められています。
| 亡くなった親族 | 国家公務員の忌引き日数(人事院規則15-14 別表第二) |
|---|---|
| 配偶者 | 七日 |
| 父母 | 七日 |
| 子 | 五日 |
| 祖父母 | 三日(代襲相続し、祭具等の承継を受ける場合は七日) |
| 孫 | 一日 |
| 兄弟姉妹 | 三日 |
| おじ又はおば | 一日(代襲相続し、祭具等の承継を受ける場合は七日) |
| 配偶者の父母 | 三日(生計を一にしていた場合は七日) |
| 配偶者の兄弟姉妹 | 一日(生計を一にしていた場合は三日) |
同じ規則の第22条では、葬儀のために遠くへ行く場合は、往復にかかる日数を加えた日数の範囲内で休めると書かれています。
この表は国家公務員の場合です。民間企業の忌引き日数がこの通りとは限りません。地方公務員は自治体ごとの条例や規則で決まります。あくまで目安として見て、実際の日数はあなたの職場の就業規則で確かめてみてください。
ちなみに、この別表第二には、いとこは載っていません。民間企業でいとこが忌引きの対象になるかどうかも、会社次第です。
身内の不幸で仕事を休む時の連絡と引き継ぎ
休むことが決まったら、職場への連絡と引き継ぎです。慌ただしい中ですが、ポイントを押さえれば短い時間で済みますよ。
- 直属の上司に、身内に不幸があったことと休むことを伝える
- 急ぎの仕事の状況を、担当の同僚に伝える
- 葬儀の日程が決まったら、休む期間を上司に伝える
- 就業規則に沿って、忌引き休暇を申請する
- 復帰する日を伝え、出勤したらお礼のあいさつをする
最初の連絡は、「不幸があったこと」と「休むこと」だけで大丈夫です。休む日数は、葬儀の日程が決まってから改めて伝えましょう。
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の訃報連絡の案内でも、勤務先には葬儀の日程や形式が決まってから連絡するのが一般的とされています。
相手ごとの伝え方
誰に何を伝えるかを、相手ごとに分けてみました。
| 相手 | 伝えること | 例文 |
|---|---|---|
| 直属の上司 | 不幸があったこと、休むこと、続柄 | 「〇〇が亡くなりました。本日からお休みをいただけますか」 |
| 担当の同僚 | 急ぎの仕事の状況、資料の場所 | 「〇〇の件、資料は共有フォルダにあります。お願いできますか」 |
| 人事・総務 | 忌引き休暇の申請 | 「忌引き休暇の申請をしたいので、書類を教えてください」 |
| 取引先 | 日程の変更(上司と相談のうえ) | 「急な事情で、〇日のお約束を改めさせていただけますか」 |
上司との電話は、こんなやりとりで十分です。
「急にすみません、〇〇が亡くなりまして、しばらくお休みをいただきたいです」
「それは大変だったね。こっちは気にしなくていいから、日程が決まったら教えて」
当日や土日、夜中に知らせを受けた時の連絡の仕方は、急な身内の不幸|当日・土日・夜中の職場への連絡で例文と一緒に紹介しています。
引き継ぎは「最低限」でいい
『きちんと引き継いでからでないと休めない』と思う方もいますよね。
ただ、全部を完璧に引き継ぐ必要はありません。次の3つが伝わっていれば、周りはなんとか回してくれるものです。
- 今日と明日に締め切りや約束がある仕事
- 資料やファイルの置き場所
- 取引先から連絡が来た時の返し方
- 自分に連絡がつく手段と時間帯
休んでいる間にやること
休みの間は、葬儀の準備や親族への連絡で、思った以上に時間がなくなります。
まず最初に決めるのは、葬儀社と葬儀の日程です。日程が決まらないと、職場に伝える休みの期間も決まりません。
全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の案内によると、葬儀社とは打ち合わせをして見積書を取り、喪主や式場、日取りなどを決めていきます。葬儀社とのやりとりが早く進めば、そのぶん職場への連絡もしやすくなります。
夜中や休日でも電話で相談できる葬儀社を知っておくと、休みの間の段取りで慌てずにすみます。
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日程が決まったら、上司に「〇日から〇日まで休ませてください。〇日から出勤します」と伝えておくと、職場も予定が立てやすくなります。

休みの間に職場から連絡が来たら
休んでいる間に、職場から仕事の確認の連絡が来ることもあります。
すぐに返せない時は、「今は葬儀の準備で手が離せないので、〇日の夕方に折り返します」と短く返しておけば大丈夫です。全部に対応しようとせず、急ぎのものだけ答えてみてください。
法要でまた休みが必要になる時
葬儀が終わったあとも、四十九日などの法要で休みが必要になることがあります。
法要の日に忌引き休暇が使えるかどうかも、会社によって違います。参考までに、国家公務員の場合は、人事院規則15-14 第22条で父母の追悼のための特別な行事に一日の範囲内で休めると定められています。
民間企業では、有給休暇を使うことが多いはずです。日程が決まったら、早めに上司へ伝えておきましょう。
復帰した日のあいさつ、何て言えばいい?
休み明けに出勤する日は、少し緊張しますよね。何て言えばいいか分からず、職場に入りづらいという方もいるはずです。
復帰した日のあいさつは、「お休みをいただいたお礼」と「これからまたよろしくお願いします」の2つが入っていれば十分です。亡くなった時の詳しい話をする必要はありません。

相手別のあいさつ例文
| 相手 | タイミング | 例文 |
|---|---|---|
| 直属の上司 | 出勤してすぐ | 「お休みをいただき、ありがとうございました。おかげさまで無事に葬儀を終えることができました。今日からまたよろしくお願いします」 |
| 同僚・チーム | 朝礼や始業前 | 「急にお休みをいただき、ご迷惑をおかけしました。仕事を引き受けてくださってありがとうございました」 |
| 香典や弔電をくれた人 | 顔を合わせた時 | 「先日はお心遣いをいただき、ありがとうございました」 |
| 取引先 | 次に連絡する時 | 「先日は急な日程変更をお願いし、失礼いたしました。ご配慮ありがとうございました」 |
会社によっては、朝礼などでひとことあいさつする場をもらえることもあります。その時も、上の例文を少し丁寧にするだけで大丈夫です。
香典や供花をいただいた時のお礼
職場から香典や供花をいただいた時は、復帰した日に直接お礼を伝えましょう。
会社として出してくれた場合は、上司や総務に「会社からお心遣いをいただき、ありがとうございました」と伝えます。個人からいただいた場合は、その人に直接伝えてみてください。
香典のお返しをどうするかは、会社の慣習や家の考え方で違います。職場の先輩や上司に「皆さん、どうされていますか」と聞いてみると、迷わずにすみます。
声をかけられた時の返し方
復帰すると、同僚から「大変だったね」「大丈夫?」と声をかけてもらうことがあります。
『何て返せばいいんだろう』と戸惑うかもしれませんが、気のきいた返事をしようとしなくて大丈夫です。
| かけられた言葉 | 返し方の例 |
|---|---|
| 「大変だったね」 | 「ありがとうございます。おかげさまで落ち着きました」 |
| 「大丈夫?」 | 「ご心配をおかけしました。今日からまた頑張ります」 |
| 「無理しないでね」 | 「ありがとうございます。何かあったら相談させてください」 |
| 「お悔やみ申し上げます」 | 「恐れ入ります。お気遣いありがとうございます」 |
詳しい事情を聞かれて、話したくない時は「バタバタしていましたが、無事に終えられました」と返すだけで十分です。
復帰してから気をつけたいこと
復帰した直後は、休んでいる間に進んだ仕事の確認から始めましょう。
引き継いでくれた同僚には、「どこまで進めてくれたか」を聞いてから、自分の仕事に戻ると行き違いが起きにくくなります。
休んだ遅れを取り戻そうとして、復帰した日から無理に予定を詰めてしまうことがあります。四十九日の法要など、このあとも休みが必要な日が出てくることもあるので、余裕を持たせておくと安心です。
身内の不幸と仕事でよくある相談
身内の不幸と仕事の両立では、休める範囲や復帰の仕方で悩む声がよく聞かれます。よくある相談を3つ取り上げます。
仕事を休めるのは、どの範囲の身内まで?
「祖父母まで?おじおばまで?いとこは?」と、休める範囲を知りたいという相談です。
結論から言うと、これは会社の就業規則によって違います。法律で決まった範囲はありません。
参考として、厚生労働省のモデル就業規則では「配偶者、子、父母」「兄弟姉妹、祖父母、配偶者の父母、配偶者の兄弟姉妹」が例として挙げられています。それより離れた親族の場合は、就業規則を確かめたうえで、有給休暇を使うことも考えてみてください。
二日休んで明日から出勤。上司に何と言えばいい?
休み明けの朝、上司に何と声をかけたらいいかという相談も多いです。
「お休みをいただき、ありがとうございました。今日からまたよろしくお願いします」と伝えれば十分です。葬儀を終えたことを添えたい時は、「おかげさまで無事に終えることができました」と加えてみてください。
上司から何か聞かれたら、答えられる範囲で答えれば大丈夫です。無理に詳しく話さなくても、失礼にはなりません。
休む連絡は、店長と同僚のどちらにすればいい?
シフト制の職場で、店長と同僚のどちらに連絡するべきかという相談です。
まずは店長(上司)に連絡するのが基本です。シフトの調整は店長が決めることが多いからです。
ただ、同僚に代わりをお願いしたい時や、店長に連絡がつかない時は、同僚にも一言伝えておくと助かります。
「〇〇です。身内に不幸があり、〇日から〇日までお休みをいただきたいです。シフトにご迷惑をおかけしてすみません。日程が分かり次第、またご連絡します」
上司への伝え方をもっと詳しく知りたい時は、上司へ身内の不幸を伝える時も参考にしてみてください。
よくある質問
忌引き休暇は、法律で何日と決まっていますか?
法律では決まっていません。厚生労働省のモデル就業規則でも、日数は各事業場で決める形になっています。何日休めるかは、勤め先の就業規則で確かめてみてください。
忌引き休暇の間、お給料は出ますか?
会社によって違います。モデル就業規則でも、休暇の間を無給にするか有給にするかは各事業場で決めるとされています。就業規則の「休暇等の賃金」のところを見てみてください。
忌引きの対象にならない親族の時は、どう休めばいいですか?
有給休暇を使って休むのが一般的です。上司に事情を伝えて、どの休みで取るか相談してみてください。
遠方での葬儀の場合、移動の日も休めますか?
会社の規則によります。国家公務員の場合は、葬儀のため遠くへ行く時は往復にかかる日数を加えられると人事院規則に書かれています。民間企業では就業規則か人事に確かめてみてください。
仕事への復帰の日に、菓子折りは必要ですか?
決まりはありません。職場の雰囲気に合わせて、持っていくかどうかを決めて大丈夫です。それよりも、休ませてもらったお礼を言葉で伝えることのほうが大切です。
会社への連絡全体の流れは、身内の不幸を会社・職場へ連絡する方法でまとめています。
まとめ
- 忌引き休暇は法律ではなく、会社の就業規則で決まる
- 就業規則では、対象の親族・日数・数え方・有給か無給か・申請方法の5つを確かめる
- 国家公務員の日数(人事院規則)は目安にとどめ、実際は自分の職場の規則で確かめる
- 休む連絡は「不幸があったこと」と「休むこと」から。日数は日程が決まってから伝える
- 復帰した日は、休ませてもらったお礼と「またよろしくお願いします」を短く伝える





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